当社ならではの可能性を探り、
新たな技術の種を発掘していく。
H.T
知的財産
知的財産部
技術担当
工学部 知能生産システム工学科
※所属は取材当時のものです
私の仕事
MY WORK
知的財産部のミッションのひとつは、社内にある新たな技術の種を発掘し、創出される技術について特許出願、権利化を行うことです。これらのミッションのために発明者と常にコミュニケーションを取りながら、発明をどのようにブラッシュアップすれば特許発明につなげられるのかについて、発明者と日々ディスカッションを行っています。AI(人工知能)技術など、医療分野へ応用可能な最先端技術を常にチェックしながら、当社ならではの技術を探求し、その技術を特許権によって保護しています。
INTERVIEW MARINA SUETOMI
知的財産部を志望するようになった理由は?
元々医療業界への興味関心が強く、大学の専攻が機械工学でしたので医療機器メーカーの開発職を当初は意識していました。当社は当時から CT をはじめとしたイメージング分野を軸とした国内の数少ない総合医療機器メーカーとして存在感を示しており、また「Made for Life」の経営スローガンにも魅力を感じ当社を志望しました。 当社の職種研究や自己分析を行う中で、自分としては様々な技術分野に幅広く携わりたいという気持ちがあり、開発職として一つの技術を極めていくよりも、様々な技術に触れその知識を活かせる特許技術職のような仕事が自分に合っているのではないかと思うようになりました。大学でも知的財産に関する講義を受講していて、法律系や文系と思われがちな分野に、自分のような理系のバックグラウンド・スキルを活かせる場があるということを知るきっかけがあったのも大きかったですね。総合的に自分に適した自己実現の場として当社の知的財産部を志望するに至りました。
現在の仕事内容を教えてください
当社の知的財産部は権利化グループと渉外グループがあります。権利化グループは当社の新たな技術の種の発掘や特許出願、権利化、また第三者の特許を尊重するために開発部と連携を図ります。渉外グループは社外との交渉を通じた権利活用業務や、特許以外の知的財産に関する業務を担当しています。現在私は権利化グループに在籍して、担当する事業部から創出される新規技術の特許出願、権利化を行っております。また、中国現地法人の窓口担当として現地の研究所における特許関連業務の支援を行っております。
入社して間もない頃は、知的財産部の業務に関して、右も左もわからない状況でしたが、当社にはメンター制度や皆で教え合う社風があり、先輩社員が丁寧に一から教えてくれたり、周りの方にサポートいただいたりと、実際の業務で経験を積みながら、成長できる環境が整っていると感じます。
仕事の難しい点、嬉しい点を教えてください
当社の事業分野には自社、他社ともに多くの先行技術が存在しています。その中で、私は他社の先行技術なども考慮しながら、「どう発明をブラッシュアップしていけば特許になるのか」を見極めるために開発部のメンバーと日々ディスカッションを行っています。ただ、そうした新たな特許の種を創出することや、想定した権利範囲の特許を取得することは簡単なことではありません。その中でも試行錯誤しながら当社事業に貢献できる特許を取得することができたときはこの上ない達成感を得ることができます。また、当社は国内外の大学病院をはじめとした研究機関と数多くの共同研究を行っているため、その研究から生まれた技術の出願権利化の際に、各分野のエキスパートの方々とコミュニケーションを取る機会もあります。当社の顧客であることも多く、実際に当社の製品を使っていただいているお客様目線で、生の声をいただける場に関わるのはとても貴重な経験です。緊張する場面ではありますが、なかなか得難い貴重な経験を積むことができるのもこの職種の魅力の一つです。
あなたが思う、会社の魅力とはなんですか
医療機器メーカーとして、既存技術に留まらず、ヘルスケアIT分野やバイオ分野といった新たな領域に挑戦して様々な角度から医療に貢献しようとする当社の姿勢は、「医療に貢献したい」と「多くの様々な技術に関わりたい」という私の思いを果たす場としてこれ以上の場所はないと思います。医療に貢献したいという気持ちを社員皆が持っているため、その実現のためには上下関係なく自由に意見を言い合える風土がありますし、風通しの良さを感じながら仕事ができています。また、当社の知的財産部は自分で検討した特許出願の戦略に沿って自分自身で特許出願・権利化を進めていくという、一気通貫での業務を行うことができるため、特許技術職を志望する方にとって非常に魅力的であると思います。また、過去に私は渉外グループにも所属し、社外との交渉業務に関わる機会を得ました。これは今でも自分自身の特許技術職の業務に活かせる貴重な経験となっております。このように当社の特許技術職は権利活用にも関わることができますので、この点も特許技術職を志望する方にとって魅力的であると思います。
INTERVIEW MARINA SUETOMI
今後のキャリアビジョンについて教えてください
医療分野を取り巻く環境は、AI(人工知能)技術の活用などの進歩によって、日々目まぐるしく変化しています。知財に携わる身として、医療技術のみならず、医療分野へ応用可能なあらゆる技術の情報をキャッチアップすることで、常に自分の知識を広げていきたいと思っています。また、当社は2016年にキヤノングループの一員となり、知的財産活動に関して他のキヤノングループのメンバーとの連携を進めてきており、私もキヤノングループのメディカル事業に知的財産の観点から大きく貢献していきたいと考えています。