事業の司令塔として、
商品をあるべき姿に導く
Y.U
グローバル事業企画・マーケティング
CTMR事業統括部
MRI事業部
MRIグローバルマーケティング担当
工学研究科 電気電子工学専攻卒
※所属は取材当時のものです
私の仕事
MY WORK
事業の利益を最大化すること。それが事業部のミッションです。そのなかでもマーケティング担当は「どんなお客様をターゲットにすべきか」「どのような機能を入れるべきか」という企画の段階から携わり、開発部や製造部、営業部、サービス部と協力しながら商品を上市まで導き、カタログやPRビデオなどの様々なプロモーション素材の制作、そして国際展示会の出展・運営までを手掛けます。そのために、事業のビジョンや戦略を“見える化”するなどの社内改革も重要な職務のひとつになっています。
INTERVIEW YU UEDA
最初から事業部希望だったのですか?
最初は開発職希望として入社しました。もともとものづくりが好きだったこともあり、就職活動では自動車メーカーや家電メーカーなどにもエントリーしていましたね。ただ、教授に進路を相談したときに「例えば自動車の一部品を設計する仕事がしたいのか?それとも開発上流で企画をする仕事がしたいのか?何にやりがいを感じるんだ?」と諭してもらったことをきっかけに、「世界中の人に喜ばれる商品を自ら企画して生み出すような仕事がしたい」と考えるようになったんです。そんな私の希望にフィットしたのが、現在のキヤノンメディカルシステムズ。画像診断機器の分野であれば専門知識を活かすことができますし、世界中のお客様、そして患者さんに直接寄与する商品の設計ができることは大きな魅力でした。会社説明会で全社員が目を輝かせながら、自分の仕事の意義を熱く語ってくださったこともとても印象的でしたね。ここで世界の医療に貢献できる仕事がしたい。そんな想いが入社の大きな動機になりました。
事業部への異動はご希望ですか
半分半分、というところでしょうか。入社後は希望通りMRI開発部でハードウェアの設計を担当していたのですが、とあるMRIの検査空間に映像を表示するという要素技術があり、上司から「これの商品企画をしてみないか」と声をかけられたんです。お客様のニーズをくみ取りながら、自分で商品コンセプトを企画し、設計し、評価する。この一連の仕事を経験したことで、「もっとお客様の声を開発に活かすべきじゃないか」「事業部にいけば市場理解が深まるかもしれない」と考えるようになったんです。もしかすると、上司に見透かされていたのかもしれませんね。いよいよ製品が市場に送り出されるというタイミングで、「自分が手掛けた製品を、自分の手でプロモーションしたらどうだ」とキャリアチェンジのチャンスが舞い込んできたんです。以来、事業部のMRIグローバルマーケティング担当として商品企画やプロモーションを手掛けるようになりました。
現在の仕事内容を教えてください
どんな装置、どんなソリューションがあれば、患者さん、そして医療従事者の助けになるか。どんなプロモーションを実施すれば、ターゲットに価値を正しく伝えることができるのか。その企画を立案するのが、私たちの主な仕事です。各国のセールス担当に市場のニーズを伺いながら戦略を立案することもあれば、市場の動向を見ながら開発部に「こういう機能を今追加しなければ市場では勝てない」と事業判断を伝えることもあります。医療機器の開発期間は短くはありません。そのあいだに医療が進歩することもあるため、この仕事には“司令塔”として常にアンテナを張りながら、各専門家に指示を出し、商品をあるべき姿に導いていくという責務があります。重圧を感じることもありますが、製品が誕生するところから引退するところまで一貫して携われることはこの仕事の醍醐味だと思います。
一番印象に残っている仕事は?
事業部に異動して初めての新製品リリースの仕事ですね。実は自分が開発時代に携わった製品のプロモーションを担当したのですが、自分の手から生まれた“子ども”が世界に羽ばたいていく様子を間近で目にすることができたことは大きかったと思います。MRIの実寸大モックアップを作って、モデルを手配してカタログ撮影したり、自分でストーリーを起こしてプロモーションビデオを作成したり。どうやったら子どもが魅力的に映るのか、どうやったら世界中のお客様にインパクトを起こせるのかを考える日々は純粋に楽しかったですし、ヨーロッパの国際展示場でその新製品がベールを脱いだときの来場者の方々の歓声は今も忘れることができません。この出来事が、グローバルマーケティング担当としての私の“原点”。現在の仕事でもSNSなどを通じて世界の反応を身近に実感することができますし、自分の戦略の成果が目に見えるかたちでわかることは大きな励みになっていますね。
INTERVIEW YU UEDA
今後、挑戦したいことを教えてください
まだまだマーケティング業務を「やりきった」と断言できるほどではありませんし、これからもグローバルマーケティング担当としてひとつひとつレベルアップしていきたい。そして、次はセールス担当として、国際展示場会などで各国の医師、経営者に商品を売り込む仕事にも挑戦していきたいと考えています。キヤノンメディカルシステムズの代表として世界に対峙することができれば、グローバルレベルでの“医療の課題”をダイレクトに知ることができますし、国際市場での“当社の課題”も肌感覚で理解することができると思うんです。私の最終的な目標は、私の原点でもあるものづくりを開発部長として“お客様目線、経営目線”で推進していくこと。事業部での経験を活かして、今まで以上に世界中の患者さん、お客様に寄り添った製品を生み出していけたらと考えています。