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価値創造ストーリー

医療課題

  • ・さまざまな理由でMRI検査を受けられない方がいる
  • ・検査時間の長さや、検査中の音が検査のハードルに
  • ・高度な検査スキルが求められるも医療現場は人手不足

すべての人に最適なMRI検査を届けたい。

患者さんに寄り添い、人にやさしいMRIを追求

キヤノンメディカルは、高い撮像技術を追求すると同時に、AIなどの先端技術を活用しながら、「人にやさしいMRI」を追求しています。最初の「人」は、患者さん。閉所恐怖症や体の大きな方、造影剤が使用できない方など、MRI検査が受けられない患者さんがいます。また、そうした特別な事情がなくとも、MRIの検査時間の長さや検査音の大きさなどに不安を感じる方もいます。私たちは患者さんに寄り添い、患者さんが安心して検査を受けられるようなMRI の開発に取り組んでいます。
そして、医療従事者の皆さまも、私たちにとって大切な「人」。私たちは、MRI の操作をできるだけシンプルにしながら、経験値に左右されない誰が使っても高い精度の検査結果が得られる使いやすいMRIを目指しています。

キャノンメディカルの挑戦 01

静音、広い検査空間、造影剤を使わないMR アンギオグラフィ―で “ 患者さんにやさしい” が進化

キヤノンメディカルのMRIの優位性の一つが、静音です。MRI検査中に発生する撮像音を低減するための技術開発にいち早く取り組み、独自の静音化技術によって、撮像音を最大約99%カットすることに成功しています。患者開口径は71㎝まで拡げて検査空間を広くし、体の大きな方や閉所恐怖症の方でも検査が受けやすいように配慮しています。また、従来の体幹部や下肢のMRアンギオグラフィーでは造影剤を用いて検査を行いますが、ごく稀に造影剤で副反応を起こす可能性があります。当社は造影剤を使用せずに細い血管まで抽出可能な非造影MRアンギオグラフィーの研究開発を、医療機関と取り組み、患者さんにやさしい検査を実現しています。

キャノンメディカルの挑戦 02

検査時間の短縮と、ディシジョンメイキングをサポート

MRI検査の大きな課題は、撮像時間の長さ。キヤノンメディカルは、ディープラーニングを設計段階で活用し、短い撮像時間でも従来の撮像時間と同等の高精細な画像が得られる画像再構成技術を開発。例えば、頭部MRI 検査の場合、5分以下まで撮像時間を短縮しています。また、MRI検査ではどの断面を撮像するかの判断が非常に重要で、設定には時間を要しますが、操作者の撮像断面の設定をサポートすることで常に一定の精度の撮像が可能となり、医師や技師のワークフローを改善。検査時間が短縮されることにより患者さんの負担軽減にも貢献します。また、グローバルでの共同研究の推進や著名な先生によるメディカルアドバイザリーボードを通じて、医療のトレンドとニーズを早期に捉え、先端のソリューションを提供します。

断面設定アシスト機能
頭部や脊椎、心臓をはじめとした様々な領域において、解剖学的構造を検出し、断面設定をスピーディーにアシストします。この技術により断面設定が簡便化し、検査の高速化を実現します。

Interview

グローバルでの共同研究。
すべての人に安定した高品質のMRI検査を提供したい。

神経疾患の世界的な増加や癌など、さまざまな要因によりMRI 検査は増加傾向にあります。キヤノンメディカルはフランスのボルドー大学との共同研究において、3D の撮影を含めた頭部検査を5分で終えることができるWelcome Pack を開発しています。共同研究を進めているボルドー大学のVincent Dousset 教授は次のようにコメントしています。

“Reducing the scan time of the protocol while maintaining its diagnostic value may improve patient comfort and can signi cantly increase the throughput.”
(画質を維持したまま撮像時間を短縮することで、患者さんの検査負担を軽減し、医療現場の検査効率を大幅に高める可能性があります。)

Director of IBIO
University of Bordeaux
University Hospital of Bordeaux
Vincent Dousset, M.D.,
Ph.D.

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