ものづくりのすべてで、
ベストを追求していく

生産企画

SCM統括部
生産企画部
サプライチェーン企画担当
デザイン工学部 デザイン工学科卒
※所属は取材当時のものです

MY WORK

生産企画の主な仕事は、“ものの流れ”と“情報の流れ”のふたつの観点から、国内外の工場の生産プロセスやシステムを企画・改善すること。どうすればより良いものを、より安全に、より安価に届けられるのか。日々、開発部や営業部、調達部といった多彩なプロフェッショナルたちとも協議しながら、ものづくりが最適に行えるように今の工場の問題点を調査し、解決策を実施しています。

INTERVIEW TAKAO KUROKAWA

入社の経緯を教えてください

大学時代は、人間工学や生産工学について学んでいました。そのなかで出会ったのが、“文理職”とも呼ばれる「生産企画」の仕事。この職種はものづくりの上流から下流まで携わることができますし、多彩なバックグラウンドを持っている人たちと一緒に働くことができます。次第に「技術を極めていくよりも、仕事を通じて色々な経験をしてみたい」と考えるようになり、就職活動では生産企画職を軸に自動車や家電、医療機器など様々なメーカーにエントリー。最終的にキヤノンメディカルシステムズへの入社を決めました。医療が成長産業であったこと、当社がトップシェアを誇っていたことはもちろんですが、「大量消費されてしまうようなものではなく、お客様に長く貢献し、長く愛されるような“真に価値あるもの”をつくっていける」と確信できたことも入社理由のひとつになりました。

現在の仕事について伺えますか

現在は那須工場全体の“レイアウト再検討プロジェクト”を担当しています。当社では工場操業開始以来、事業の拡大に伴い新規建屋を増設する形で進めてきました。そのため部品置き場(パーツセンター)についても複数箇所に点在することとなり運搬や管理などの面で非効率な状況となっているところがあるんです。別々の棟のなかで在庫が管理されていることも多いため、日々「どうにかして部品庫をまとめられないか」「もっと効率的な運用方法はないか」ということを企画、検討しています。このプロジェクトは、生産体制の今後の方向性を左右するような重要な施策のひとつ。当然、グローバル企業が導入している自動倉庫や、AGVを用いた自動搬送システムの導入なども検討しています。現在はまだまだ“他社を追いかける存在”ではありますが、いつかは当社を“他社から追いかけられる存在”にしていけたらと思っています。

反面、難しいと感じるところは?

開発部や営業部、企画部など他領域の専門家と協業できることは、生産企画という仕事のおもしろいところであり、難しいところでもあると感じています。現在はタブレットで必要な部品を検索できるようにする「デジタルピッキングシステムの導入」を担当しているのですが、物流部の立場から見たメリットと生産企画の立場から見たメリットは異なりますし、ときには両者が考える“理想のかたち”が相反することもあるんです。関係各署の状況や課題なども把握しながら“ベスト”な解決策を模索することは決して簡単なことではありませんが、それぞれの意見を吸収しながらより良いモノづくりができたときには大きな達成感を味わうことができます。ひとつの製品、ひとつの部品だけでなく、ものづくりのすべてに携われる。それが生産企画の最大の醍醐味なのかもしれません。

この会社の魅力を教えてください

たとえ新人であっても、どんどんチャレンジさせてくれる。このカルチャーは当社の大きな魅力になっていると思います。私自身、入社1年目にマレーシアの新工場設立プロジェクトに参加させてもらったのですが、当時は語学力も誇れるほどではなかったため、正直、上司から打診されたときは心の中で「え!?」と驚きました。初回は1ヵ月ほど先輩と一緒に現地で過ごしたものの、2回目以降は「棚卸の現地指導」の主担当となり、数ヵ月に1度はひとりでマレーシアを訪問するようになりました。言語も文化も経験も異なる国ではなかなかうまく運用ができず、当時は何度も何度も試行錯誤したことを覚えています。最終的に棚卸が現地で実行されたときは非常に嬉しかったですし、このプロジェクトを通じて生産企画のプロとしての確かな手応えを感じることができました。

INTERVIEW TAKAO KUROKAWA

今後、挑戦したいことは?

今、ものづくりのデジタル化が急速に進んでいます。そういう意味では当社もAIやIoTなどのテクノロジーを積極的に導入していかなければなりませんし、これまで以上に医療機器領域を越えて「世界にはどんな生産企画のアイデアがあるのか」「どんな技術の研究が進められているのか」を幅広くリサーチしていかなければと考えています。そんな私の最終的な目標は、当社のものづくり全体を俯瞰して“ボトルネック”を浮き彫りにできるようなプロフェッショナルになること。まだまだ学ぶべきことは多いと思うのですが、この場所でまずはキャリアを積み、将来的にはグローバルな時代の流れ、テクノロジーの流れを把握したうえで、生産体制の肝となる課題を解決していけるようになっていきたい。そして今度は新人としてではなく、“主担当”として新工場設立プロジェクトを託されるような生産企画担当になっていければと考えています。