ひとつのゴールに向かって、
一人ひとりの想いを紡ぐ
Y.T
調達
調達統括部
グローバル調達担当
法学部 政治学科卒
※所属は取材当時のものです
私の仕事
MY WORK
調達のミッションは、「価格」「納期」「品質」を満たした製品を医療機関に安定供給するべく日々、開発部や品質管理部などの担当者、世界中のパートナー企業様とも協力しながら、医療機器の製造に必要な部品などを調達することです。日々、開発部や品質管理部などの担当者、世界中のパートナー企業(サプライヤー)とも協力しながら、医療機器の製造に必要な部品などを調達しています。新しいサプライヤーを探す必要があるときには、アメリカやヨーロッパ、中国の調達拠点メンバーとも連携。世界各地の企業のなかから最適なサプライヤーを探し出し、調達サプライチェーンを組んでいきます。
INTERVIEW YU TERAI
まずは入社理由を伺えますか?
大学時代は、住宅や銀行など色々な業界の企業にエントリーしていました。そのなかで改めて気づいたのが、「自分の仕事の先に“手触り”を感じたい」という気持ち。もともと子どものころから手芸が好きだったこともあるのですが、コンサルティングやソフトウェアなどの“目に見えないもの”を扱うよりは、“ものづくり”に携わる仕事がしたいと考えるようになりました。最終的にキヤノンメディカルシステムズに決めたのは、「ここだけでしかつくれないものがある」と感じたから。当時、CTのシェアは日本1位、世界3位を誇っていましたし、これほど多くの病院から信頼を得ているということは、患者さんの命を預けるに足る技術力があるということ。せっかく働くのなら、世界に貢献できる仕事がしたい。その直感が、私のキャリアのすべての始まりになりました。
学生に仕事をご紹介いただけますか
調達は、ただ部品を購入するだけの仕事ではありません。部材をめぐる状況は日々変化するため、毎回必ず通常時と同条件で購入できるとは限らず、安定供給を叶えるのは難しいことです。例えば、部品が世界需給で品不足となっている際は通常時よりも部品を入手するのに時間がかかることもあります。開発部や品質管理部、サプライヤーなど多岐にわたる関係者と調整しながら、ダイナミックに変化する状況をコントロールしていく。この仕事は状況を正確に把握したうえで解決策を提示しなければなりませんし、製品がスケジュール通りに納品できるかどうかは“バイヤーの腕”によるところもあると思うんです。私自身、まだまだ学ぶべきことは多いと思うのですが、調整を繰り返すなかで、全員が納得できる“合意点”をたぐり寄せることができたときには大きな達成感を味わうことができます。
印象深い仕事は?
ひとつに絞ることは難しいのですが、毎年、新製品のリリースに携われることは私の大きなやりがいのひとつになっています。製品は、開発部の努力や誇りの結晶とも言えるもの。彼ら彼女らの想いを、私たち調達部が受け取り、製造部へと紡いでいく。新製品の場合は「開発スケジュールが遅れている」「予定していた部材が入手困難になっている」などの予想外の事態に遭遇するケースも多いのですが、開発部や製造部、パートナー企業様の協力を得ながら無事にお客様に届けられたときには、まるでラグビー選手たちがそれぞれの役割をこなしながらトライを決めるような爽快感を味わうことができるんです。毎年、製品展示会に自分が携わった製品が並んでいる姿を見ると誇らしくなりますし、「これから先、新しい医療機器が世界に貢献していくんだ」と思うと温かい気持ちになります。
反面、難しいところは?
関係各所の“合意”を得ることですね。やりがいを感じる瞬間でもあるのですが、同時にこの仕事の最も難しい部分とも言えます。部品の購入にあたっては「お客様が購入しやすい製品価格を実現するためにも原価を抑えたい」という想いがあるのですが、それをそのまま伝えるだけではサプライヤーに“不利益”を生むことになってしまいます。医療機器の安定供給を実現するためにはサプライヤーの協力は必要不可欠ですし、双方が納得できるような打開案を模索することは簡単ではありません。大切なのは、常日頃からサプライヤーとのあいだに信頼関係を築いておくこと。だからこそ、私はなるべく直接お会いしてお話を伺うようにしていますし、こちらの要望を打診するだけでなくサプライヤーの“本音”もしっかりと受けとめるようにしています。
INTERVIEW YU TERAI
どんな人が向いていると思いますか?
人と話すのが好きな方は、調達の仕事に向いているかもしれません。この仕事では社内外の多岐にわたる方とコミュニケーションすることになりますし、色々な出会いを通じて“医療機器”というひとつのものをあらゆる角度から知ることができます。開発、製造、品質管理、そして部品を提供してくださるサプライヤーの方々。この仕事をしているとそれぞれの立場にそれぞれの想いがあることがよくわかりますし、私自身、学生時代とくらべて自分の世界が大きく広がったような気がしています。当社の社員は困っていたらすぐに手を差し伸べてくれるような優しい方ばかりですし、私が所属しているスキー部や登山部などを通じて交流を深める機会も豊富にあります。新しく私たちの仲間となる学生の方には、「すこしでも人に興味があるのなら、安心して飛び込んできてください」と伝えたいですね。