対談
早期の膵臓癌を見つけるために
超音波ができること
膵臓癌をターゲットにした超音波検診の普及と超音波検査技師の教育・育成に努める岡庭信司先生と、病診連携で膵臓癌の早期発見に取り組み、めざましい成果を上げている「尾道方式」の花田敬士先生。
お二人に膵臓医療の現状と、超音波診断装置が果たす役割についてお伺いしました。
膵臓癌の早期発見に必要な
超音波診断装置
膵臓癌が早期発見困難な理由として、早期には自覚症状がなく進行癌になってから自覚症状を認めることや、膵臓の周囲には胃や十二指腸といった消化管が存在するため超音波検査での描出が困難なことが挙げられます。
飯田市立病院の岡庭信司先生は、超音波による膵胆道領域のスクリーニングを普及させるため、講演に加えてハンズオンやライブデモンストレーションに精力的に取り組んでおられます。
『尾道方式』その可能性
発見が難しく予後の悪い膵臓癌。5年後生存率の全国平均が7%あまりなのに対し、その3倍近い20%に達する自治体があります。
広島県尾道市。トップランナーを走っていた在宅ケアの体制に膵臓癌早期発見のプログラムを考案したのが花田先生です。
「尾道方式」と呼ばれるそのプログラムをいかにしてなし得たのか。
その道程と今後の課題についてお伺いしました。