プレパレーション動画を通じて広がる
こどもたちの心のケア

- 小児MRI検査説明用動画がもたらしたもの -

case05 神奈川県 神奈川県立こども医療センター様 / 福岡県 久留米大学病院様

神奈川県立こども医療センター放射線科・相田典子先生の呼びかけにキヤノンメディカルシステムズが応じ、制作された小児MRI検査説明用動画。こどもたちに正しく検査の内容を伝え、不安を取り除くため、実際の機器を使って検査前から検査中、検査後までの一連の流れをこどもの目線で体感することができます。

この動画はYouTubeで2020年8月に公開した後、再生回数は累計で28万回を超え*、大きな反響を呼んでいます。実際にどのように活用され、広がりを見せているのか、2つの医療機関での事例をご紹介します。
*2022年8月時点

病院の枠を超え広がりはじめた
プレパレーション動画の取り組み

神奈川県立こども医療センター

DATA 神奈川県立こども医療センター

所在地
〒232-8555 神奈川県横浜市南区六ツ川 2-138-4
診療科
総合診療科、救急・集中治療科、血液・腫瘍科、内分泌代謝科、感染免疫科、 遺伝科、輸血科、アレルギー科、神経内科、循環器内科、外科、整形外科、リハビリテーション科
形成外科、脳神経外科、心臓血管外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻いんこう科、放射線科
歯科、麻酔科、病理診断科、児童思春期精神科、新生児科、内科(母性)、産婦人科、放射線技術科
検査科、薬剤科、栄養管理科、臨床工学科、臨床心理科、言語聴覚科、理学療法科、作業療法科
病床数
430床(小児ICU10床、小児HCU14床+29床の計43床、新生児病棟54(NICU27床)。児童精神科40床、重症心身障害児施設40床、肢体不自由児施設50床を含む、養護学校を備えた小児専門病院)

Made for Life Special case05 「プレパレーション動画がもたらした変化」

小児医療を発展させる大切さを
もっとこの国に広めていくために

お話いただいた方

神奈川県立こども医療センター
放射線科
相田 典子

神奈川県立こども医療センター
放射線技術科
阿部 日向子

神奈川県立こども医療センター
放射線技術科
高田 優々

プレパレーション動画は
こども達や家族に安心感を与える

相田氏
プレパレーション動画を導入した結果、こどもと直接かかわる看護師からは、無鎮静でMRI検査を実施できたケースも多いと聞いています。動画を見ることで実際にどのようなことが起こるのか事前に理解できるため、「これなら安心して受けられる」または「やっぱり怖いから、入院(鎮静)をして検査をする」とこども自身が判断できるようになり、納得して検査に向き合えていると感じているようです。

長時間じっとしている必要があるMRI検査は、こどもが自分で「やる」と決めない限り、無理強いはできません。どのタイミングで決意するかはこども次第ですが、プレパレーション動画がやる気を引き出すきっかけのひとつになっていることは間違いないでしょう。

こどもにとってのメリットはもちろんですが、その家族にとってもプレパレーション動画は有益です。親もまだ若く、MRI検査を受けたことがない方が多い世代ですから、リアルな検査の様子を動画で知ることで、より良い説明ができるようになります。検査を正しく知ることは、こどもにとっても親にとっても大切なことなのです。
高田氏
こどもは病院に来ると不安ですから、検査や治療を拒否できる理由がないかと敏感に探しています。そのため、「説明と違う」というのは格好の言い訳になってしまうんです。この動画は検査の前から後までのリアルな様子を網羅しているので、その言い訳を与えることがなく、検査をする・しないで直前に言い争う場面が少なくなりました。
検査の前に不安になってしまった場合でも、動画を見ている子はどんなところに抵抗を感じているのかを具体的に伝えてくれます。「何をされるかわからない」という漠然とした恐怖ではなく、音が怖い、狭いのが怖いといった不安を聞き出すことができるので、一緒に対策を考えることができます。

また「お父さんとお母さんが一緒に入ってくれるならがんばる」など、事前に家族と交渉することで、心の準備をしてきてくれる子もいます。
阿部氏
本当に、検査前の説明はスムーズになりましたね。予定の時間をオーバーして、後ろにずれ込むトラブルが減りました。以前は「大きな音がするよ」と伝えていても、いざ入ってみたら予想と違う音に驚いてしまうこともありましたが、実際の稼働音が動画で聞けるので、ギャップが少ないのだと思います。

ある小学校低学年の女の子は、検査が決まったときには嫌がっていたにもかかわらず、自宅で動画を見たことで安心し、検査の際は全て問題なく撮影できました。もっと小さい子でも、検査を経験し、痛いこともなくただ寝ていればいいと理解できれば、無鎮静で撮影できる場合もあります。経験は何にも勝る安心材料です。こどもの目線でつくられた動画を見ることが、実際の検査に近い疑似体験としてうまく機能しているのだと感じています。

オーダーメイドの検査で
「最後の砦」としてこどもたちを守る

高田氏
プレパレーションを行っていても、MRIの検査は想像している以上に長く、後半に集中力が切れて動いてしまうことも多いんです。途中で「あと5分くらいだよ」などの声掛けをし、終わった後は「ありがとう!頑張ってくれたおかげでお写真がきれいに撮れたよ」と伝えるなど、スタッフ皆で声をかけ、こどもを力付けることを心掛けています。
相田氏
とにかく皆で盛大にほめる!これがとても大切なんです。強がっていても、検査前は内心恐怖でいっぱい。こどもは落ち着きがなくなります。なだめすかして何とか検査を行い、終わって部屋から出てきたとき、皆でわっとほめると鼻高々になって偉そうにしている姿は、本当に可愛らしいですね。
阿部氏
私は検査中、ちょっとした変化でも、これから起こることを正確に伝えるように意識しています。位置決めの撮影よりも本番用の撮影は音が大きくなるので、「今までより少し大きな音が出るよ」と説明するなど、スムーズに検査できるよう、こどもの性格や検査の内容に合わせています。
相田氏
当病院はスクリーニング検査をする場所ではなく、病気を診断する最後の砦。撮影後には必ず画像を放射線医がチェックし、正しい診断のために必要な画像を撮影できるよう細心の注意を払っています。

検査はまさに、一人ひとりにあわせたオーダーメイド。スタッフ一丸となって、日々苦労しながら最適な対応と診断を模索しているのです。

病院内の枠を超えて
日本中に広がりゆくプレパレーション動画

阿部氏
外来の看護師さんたちからも「動画のチラシありますか?」と声をかけられることが増え、院内でプレパレーション動画の有用性が認知されてきていることを実感しています。今後はこどもだけでなく、産科に訪れる妊婦さんへの説明などにも展開していきたいです。
相田氏
こどもでうまくいくことは、大人でもうまくいくものです。この動画は検査を受ける大人の方に見てもらっても良いと思いますし、今後大人向けの簡潔な動画をつくることで、検査の説明にかかる時間を削減できるかもしれません。またCTやRI(核医学)検査など他の検査でも活用できる可能性があります。MRIは磁場を無くすことができないためなかなか難しいかもしれませんが、理想的には各医療機関の機器とスタッフが登場する、よりリアルなオリジナルの説明動画があるといいですね。

プレパレーション動画については、関連する学会での紹介をはじめ、講演や雑誌などで取り上げるなど、積極的に普及活動を行っています。日本小児放射線学会のホームページに動画のバナーを貼ってもらった際、企業がかかわっている活動である以上、抵抗を感じる方もいるのではと思いましたが、反対の声はありませんでした。これは、この動画の価値を多くの医師が理解し、賛同してくれているということでしょう。

その後医師同士でのクチコミもあり、MRI検査が多い先生がたにはかなり周知されているようです。たくさんの嬉しい反響をいただいており、直接メールでお問合せをいただくこともあります。

医師だけでなく、技師や看護師に周知することも動画の普及には大切なポイント。小児科学会、脳外科学会、MRI学会などでも認知を広げ、普段最前線で患者に対応している医療スタッフにも、もっとこの動画を知ってほしいですね。

企業と医療機関のパートナーシップで
より良い日本の未来を描く

相田氏
こどもの不安を取り除くため、MRI検査に限らず、検査手技の動画をつくりたいと考えている医師はたくさんいます。実際に「動画をつくりたいのだけれど…」といったお問合せをいただいたこともあります。そういった需要は多い反面、予算の面でも、技術的な面でも、医療関係者だけで質の高い動画を作ることは困難です。世の中に与えたインパクトを考えると、今回のキヤノンさんとの協力関係は、大変良いモデルケースになったのではないでしょうか。

こどもは国の未来を担う大切な存在であるにもかかわらず、小児医療については人手もお金もまだまだ不足しています。日本の小児医療発展への追い風になるよう、キヤノンさんにもより広報活動に力を入れていただき、多くの方にこのプレパレーション動画を知っていただきたいです。

こどもの力を信じ、引き出す。
主体的に検査へ向かうために、
プレパレーション動画ができること

福岡県 久留米大学病院
1928年に創立され、福岡県南を中心とする約100万人の地域医療を支えてきた久留米大学病院。「人と地球にやさしい、命を慈しむ医療」を理念とし、高度なチーム医療の実践に取り組んでいます。

同病院では、小児脳神経外科医である下川尚子先生からの紹介をきっかけに、2021年から小児MRI検査の前にプレパレーション動画を活用しています。
動画の導入に至った経緯や、導入後の効果について、小児医療チームの皆さんに伺いました。

DATA 久留米大学病院

所在地
〒830-0011 福岡県久留米市旭町67
診療科
呼吸器・神経・膠原病内科、消化器内科、心臓・血管内科、腎臓内科、内分泌代謝内科、血液・腫瘍内科、精神神経科、小児科、外科、整形外科、形成外科・顎顔面外科、脳神経外科、小児外科、皮膚科、泌尿器科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科、放射線科、麻酔科、感染制御科、歯科口腔医療センター
病床数
1,018(一般965床、精神53床)※2021年2月1日現在

病院もご家族もそしてこどもたちも
プレパレーション動画がもたらした恩恵

お話いただいた方

久留米大学病院
脳神経外科 病棟医長
音琴 哲也

久留米大学病院
脳神経外科 小児脳神経外科医
下川 尚子

久留米大学病院
小児病棟 師長
川野 佐由里

久留米大学病院
小児看護専門 看護師
平塚 奈希

久留米大学病院
小児病棟 ホスピタル・プレイ・スペシャリスト
畑井 郁子

久留米大学病院
放射線部 副技師長
梨子木 一高

久留米大学病院
MRI担当技師
大石 理恵

いつでも、どこでも、何度でも視聴できる
「動画」は身近なこどもの味方

川野氏
病棟のこどもたちは、日常的にスマートフォンやタブレットで動画を視聴しています。そのため下川先生からプレパレーション動画をご紹介いただいた際、きっとスムーズに受け入れられるだろうなという印象を持ちました。

それまではプレパレーション用に作られた媒体がなかったため、自分たちで撮影した写真と文章をまとめた説明書を使ったり、録音したMRIの作動音を聞かせたり、手作りの人形で説明をしたりしていました。

しかし、スタッフによって説明の仕方にバラつきが出てしまいますし、説明のための時間を何度も取ることが難しく、基本的には1回しかプレパレーションを行うことができません。YouTube動画であればどこでも何度でも見ることができますから、自宅などで繰り返し視聴することで、検査への理解が深まるというメリットもあります。
平塚氏
現在当病院では、こどもと保護者の方に検査について説明する際、プレパレーション動画のチラシをお渡しして二次元コードを読み込んでもらい、動画をご紹介しています。そして検査前の待ち時間に視聴することで、どのような検査が行われるのかをご理解いただきます。

検査中は医師や放射線技師が「もう少しだよ」などの声掛けを行い、検査が終わった後は、振り返りを行うとともにとねぎらいの言葉をかけるなど、こどもをサポートし、達成感を高めるための取り組みをチームで行っています。

こどもの発達段階に合わせて
プレパレーションの方法を選択

平塚氏
MRI検査のプレパレーションでは、アニメ版、ポケモン版、実写版の3種類の動画を使っており、目安として、アニメ版は幼児後期の3~5歳くらい、ポケモン版は学童前期の6~8歳、実写版はそれ以上の年齢に使うことが多いのですが、その子の個性に合わせて使い分けるのが大切です。

当病院は小児神経疾患の治療に力を入れており、全国から多くの患者さんが訪れます。発達がマイペースなこどもの検査も多いため、年齢というよりは認知機能の発達段階で動画を使い分けることで、一人ひとりに合った説明ができると考えています。
大石氏
私もこどもの理解度に合わせて、言葉遣いを変えてお話することを心掛けています。大人でも長時間じっとしているのは大変ですから、検査後は「よく頑張ったね」と必ず伝えるようにしています。
梨子木氏
検査中、どんなふうに頑張っていたのかをご家族に伝えることも大切です。やはり親からほめられるのが、こどもは一番嬉しいですからね。
下川氏
本当にそうですね。私は外来で多くのこどもを診察しますが、MRI検査を受けてもらう際、プレパレーション動画のチラシを渡して「これ、見てみない?」「10回見た子もいるんだよ!」と促し、検査前に家族と一緒に繰り返し見てもらうよう伝えています。親と一緒になって取り組むことは、こどもの前向きな力を伸ばす大きな助けになりますから。

鎮静下での検査を減らし
1人でも多くのこどもとその家族の安心を支える

梨子木氏
小児を対象にしたMRI検査は年々増加しています。理由はやはりCT検査では被ばくのリスクがあることや、造影剤を使用しなくても精緻な撮影ができること、四肢や関節の炎症などの撮影に適していることなどが大きいでしょう。

当病院で行われた12歳以下のMRI検査は4年前で700件程度でしたが、現在は800件程度まで増加しています。特に6~12歳での件数が増えていることもあり、鎮静なしで検査を行うためにはプレパレーションが重要です。

鎮静を行う場合、副作用などのリスクに注意が必要であることはもちろんですが、基本的に1泊の入院や食事制限が必要となることもデメリットの1つ。親が付き添い入院をする場合、兄弟姉妹がいるご家庭は預け先を探すなど大変な思いをされており、本人と家族の負担は決して小さくありません。

病院側としては、入院への対応が必要になる、主治医が勤務している時間帯に検査が限られるといった、業務負担が増えることも問題です。検査を受ける側・する側双方にとって、鎮静なしで検査ができるメリットは大きいと言えます。
平塚氏
鎮静剤を使用すると、こどもは「どうせ自分は寝ているだけだから…」と検査に対して受け身になってしまうことがあります。しかしプレパレーションを行うことで、自分が頑張って検査を受けるんだ!という意欲が生まれます。こども自身のやる気や主体性を高めることは、検査や治療に臨むうえでとても重要です。
梨子木氏
正確に比較できているわけではありませんが、動画の導入後の方が動かずに撮影できているこどもが増えているように感じます。これは効果的なプレパレーションによって、事前にMRI検査で何が起こるのかをイメージできていることの影響でしょう。

また、鎮静をするケースもここ1年で少しずつ減ってきている印象です。鎮静を行う際には鎮静剤の注射が必要ですから、それだけで痛い、辛い思いをすることになります。こどもが痛がる姿を見ているご家族も、また辛いものです。鎮静なしでMRI検査ができれば、注射もせず、こどもが自分で歩いて検査室に入って、歩いて帰ってくるんです。ご家族にとって、これほど安心できることはないと思います。

こどもの持つ可能性を広げ
前向きに治療に取り組んでもらうために

下川氏
私の研究では、小学校に上がるくらいの年齢になると、鎮静を行わずに済む割合がぐっと多くなることが分かっています。そのため、未就学児の場合の可能性を広げるという点において、プレパレーション動画には特に期待しています。

以前、わずか3歳7か月のこどもが鎮静なしでMRI検査を成功させたとき、こどもの可能性を信じる大切さを改めて感じました。まだまだ小児のMRI検査では鎮静がスタンダードだと考えられている部分もありますが、鎮静で生じるさまざまなデメリットは見過ごせない問題であり、1人でも2人でも鎮静をせずに済むのであれば、これに越したことはありません。

入院せず日帰りで検査できるのは家族にとっても喜ばしいことですから、親もこどもと一緒に頑張ります。そして無鎮静で検査できれば、こどもはみんなから褒められ、自信と自己肯定感が培われます。つまり動画でのプレパレーションは、誰にとっても素晴らしい企画なんです。この動画は、チーム一丸となって、手間をかけ、声をかけ、こどもの力を引き出していこうと日々努力している私たちにうってつけのツールだと考えています。
畑井氏
当病院では、こどもたちが前向きに治療に取り組むための支援に力を入れています。たとえば私のように、総合病院では珍しいホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)も配属されています。HPSは小児医療チームの一員として、医療環境をチャイルドフレンドリーなものにするための環境づくりや、遊びを通じてこども自身が治療に向かう力を引き出すお手伝いをする専門職です。

MRI検査についても今後さらに連携していきたいと考えており、こどもが動画を見てどう感じたのか、もっと知りたいことがあるのかなどを理解することで、こどもたちの気持ちに寄り添い、より安心して検査が受けられるようにかかわっていきたいと思います。

プレパレーションのさらなる進歩と普及のため
チーム一丸となって尽力

川野氏
以前、「検査のお部屋にはピカチュウがいなかった…」と残念がっていたこどもがいました。撮影中は音楽を聴いてもらっているので、たとえばプレパレーション動画とリンクするような音楽をかけるなど、検査前、検査中、検査後と一連の流れの中でこどもが楽しくなるような仕組みを作れるといいですね。
畑井氏
関連付けは、こどもの力を引き出す大切なポイントです。MRI以外の事例になりますが、放射線治療室に行くことを不安に思うこどものために、キャラクターのカードを通路に隠して一緒に探しながら向かったことがあります。
さらに治療中には天井に貼ったイラストが見えるようにするなど、治療前も治療中も好きなキャラクターに囲まれて安心して過ごせました。3歳児でしたが、30回の放射線治療を無鎮静で完遂したケースもあります。
下川氏
私の外来では無鎮静での検査を積極的におすすめしていますが、ご家族自ら「この子は怖がりですから…」と鎮静を希望したり、年齢などへの先入観から医師が鎮静をすすめてしまうこともあると聞きます。こういった意識を変えるためには、無鎮静のMRI検査にこだわる医療者を増やしていくことが重要です。

まずできることとして、小児関連の学会でホームページにバナーを貼ってもらうなど、自由にチラシをダウンロードしてもらい、動画にアクセスできるような働きかけをしています。これからもプレパレーション動画の普及を目指し、広くPRしていきたいと考えています。