Made for Life_ Service & Support
患者さんへの
想いをかたちに。
プロジェクトコーディネーション
センターの取り組み
首都圏支社 グローバル営業統括部
プロジェクトコーディネーションドメスティック東担当
グループ長代理
伊東 純平
医療現場で求められるのは精度の高い診断・治療だけではありません。そこで働く医療従事者の働きやすさや、検査・治療を受ける患者さんの快適さにも十分な配慮が必要です。『Made for Life』を掲げるキヤノンメディカルシステムズでは、装置自体の改良はもちろん設置する部屋の設計まで支援することで、よりよい医療の提供をサポートしています。
取材日:2023年2月3日(キヤノンメディカルシステムズ株式会社 首都圏支社)
患者さん目線・ユーザー目線で最適な医療環境をプランニング
プロジェクトコーディネーションセンターは、医療機器の導入を建築面からサポートしています。MRIやCTなどの画像診断機器を導入するためには特殊な設備やシールドの設置が必要であり、通常の空間設計以外にもさまざまな知識が必要です。そのため私たちプロジェクトコーディネーションセンターでは、医療機関と設計事務所・ゼネコンなどの間に立ち、双方にアドバイスを行っています。
装置のポテンシャルを最大限に引き出すためには、必要な設備を備えるだけでなく「使いやすさ」と「使われやすさ」にも留意する必要があります。「使いやすさ」とは、検査を行う際の動線設計。導入する機器の特徴をふまえながら、技師の方が患者さんを検査室へ案内し、最短経路でスムーズに操作室から操作ができるような配慮が必要です。そして「使われやすさ」とは、患者さんにとっての安心感を意味しています。よい検査結果を得るには、リラックスして検査を受けられるような雰囲気作りも大切です。「圧迫感のない空間」「明るく開放的に」「上質感のある雰囲気」など、ご要望に応じたデザインのご提案も行っています。
また、設計のみではなく工事まで一括でお引き受けすることも可能です。施工においても、電気、空調、衛生等の設備はもちろん、機器特性に合わせた特殊工事も得意とし、耐震性・耐久性に優れた工法と、徹底した工事管理により、お客様に安心してご使用いただける医療環境をご提供しています。日本国内では9つの拠点に常駐し、各エリアのお客様をきめ細やかにフォロー。さらに海外のお客様へのサポートも行い、グローバルに営業活動を支援しています。
3D モデルで内装の完成イメージをわかりやすくご提案
平面的なレイアウト図面だけで機器設置後の空間をイメージするのは、なかなか難しいものです。当社では最新のBIM(Building-Information-Modeling)を取り入れ、検査室や前室などの内装イメージも含めた機器設置後の新たな空間を、3Dモデルで立体的にわかりやすくご提示します。また動画による動線シミュレーションによって、機器の動きや院内スタッフ・患者さんの移動などを検証することができます。具体的な完成イメージを事前に共有することで、お客様の「こんなはずではなかった」を未然に防ぎます。
2Dでは表現できない内装
イメージをお客様にご提案
入れ替え前のMRI室
CG
完成後のMRI室
ご提案から工事、引き渡しまで。
工程を徹底管理する
「プロジェクトコーディネータ」
大型の医療機器は導入の際に関係する人数が多く、引き渡しまでの工程も多岐にわたるため、たった一つの確認漏れが全体の進行を大きく遅らせてしまうことになりかねません。
当社のプロジェクトコーディネータは、全体の進行状況を常に把握し、確認漏れや問題点をいち早く発見。関係者と情報共有することで速やかに問題解決に当たり、遅滞なくプロジェクトを進めていく司令塔の役割を果たします。ご希望の日程から確実に臨床を始めていただくために、万全な体制をご用意します。
一級建築士事務所登録、
建設業の許可を持って活動
一級建築士、一級建築施工管理技士が多く在籍
有資格者:29名(2023.1現在)
- 一級建築士13名
- 一級建築施工管理技士 5名
- 一級電気工事施工管理技士 3名
- 二級建築士 3名
建築に必要な許可を所持
- 一級建築士事務所登録
- 建設業許可(特)(一般)
専門知識を生かし、「医院開設」「病院検査エリアのリニューアル」や、機器に必要な「X線シールド工事」などを幅広く手がけています。
自社装置納入に関わる
工事を管理
工事中のMRI室
天井補強工事
不安なく検査を受けられる
『病院らしくない』MRI検査室
医療法人社団 鳳凰会
フェニックス メディカル クリニック
同院では2台のキヤノンMRIを導入し、それぞれの検査室の設計をプロジェクトコーディネーションセンターが手がけています。デザインへのこだわりや導入後の感想を賀来院長に伺いました。
取材日:2023年2月20日(医療法人社団 鳳凰会 フェニックス メディカル クリニック)
Interview Member
医療法人社団 鳳凰会
フェニックス メディカル クリニック
院長
賀来 宗明 氏
キヤノンメディカル
システムズ株式会社
首都圏支社
グローバル営業統括部
プロジェクトコーディネーション
ドメスティック東担当 グループ長代理
伊東 純平
キヤノンメディカル
システムズ株式会社
東京西支店
営業第一担当 主任
荒木 章吾
限られたスペースを活用する空間デザイン&
動線設計
賀来氏「当院は『日本で一番、患者さんに優しいクリニックを目指す』という誓いのもと1994年に誕生しました。質の高い医療を患者さんに届けるため、健診から治療まで一気通貫して行える体制を整えています。装置の入れ替えに伴い2019年に1台目のキヤノンMRIを導入しましたが、不安な気持ちで検査を受ける患者さんに少しでも快適に過ごしていただけるよう、病院らしくない空間にしたいと相談したところ、南国の青空のような疑似窓や海の壁紙を提案してくれました。今までにない開放感のある検査室は患者さんからも好評です。当院では、医者の神様である薬師如来に由来する『瑠璃色』を『フェニックスブルー』と称しテーマカラーとして使用しています。この夜明け前の東の空のような澄んだ青は、心を落ち着かせ安心感をもたらす色です。検査数増加に伴い2台目のMRIを導入する際、検査室はこのテーマカラーを効果的に使った、先進的なイメージでと依頼しました。」
荒木「本院には新たにMRIを設置するスペースがなかったことから、通りを隔てて向かい側のビル1階にMRI検査室をつくることになりました。通常のテナントビルのため天井の高さやスペースは限定され、防音対策も必要でした。ガントリ部分は2.0×2.4m以上ありますので、搬入時には道路を封鎖して大きなクレーンで運ぶなど、都心ならではの難しさもありましたね。」
伊東「限られたスペースであっても、患者さんとスタッフの皆さんが快適に過ごせる空間設計を心掛けました。院長先生からのオーダーである『フェニックスブルー』を入口の壁や扉、椅子などに使い本院のイメージと連動させています。出口に当たる側の扉にはもうひとつのテーマカラーである『フェニックスグリーン』を使い、入るときは青いドア、出るときは緑のドアと、患者さんが覚えやすく、技師さんも指示しやすい工夫をしています。」
賀来氏「明治通りに面した外観は『フェニックスグリーン』で植物のモチーフをあしらっていただきました。光に向かい緑が芽吹くような印象になり、周辺環境に違和感なく馴染んでいます。」
迅速かつ充実した検査で理想の医療を目指す
賀来氏「私たちが考える『患者さんへの優しさ』とは、医療レベルの高さを意味しています。アクセスのよい立地にハイレベルな医療機器が揃っていること。また一人ひとりの患者さんを精度高く検査し、常勤の専門医による迅速な診断をすること。これらを成し遂げることが、患者さんの命を救うことにつながります。MRIを増設したことでタイムリーかつ充実した検査を行うことができるようになり、理想にまた一歩近付きました。これからもキヤノンに真摯で柔軟な対応を期待しています。」